このような方のお役に立てます
- 寝ても疲れがとれていない感じがする方
- 仕事のストレスが大きい方
- 睡眠の質を上げたい方
ジムで成果を出すためには運動、栄養、休養の3本柱がしっかりとしていないといけません。
運動だけでは健康的な成果が望めないのです。

この記事では『休養』についての基礎的な内容をお伝えします。
疲労と回復について

より良い身体をつくるためには、しっかりと身体を回復させる必要があります。疲労が蓄積した身体では集中力も筋力も低下してしまいます。そのような状態ではしっかりとしたトレーニングが出来ず、結果的に良い身体がつくれなくなってしまうのです。
また、筋肉はトレーニングをして回復する過程で太く強くなります。
そのため、身体を回復させることを意識してボディメイクに取り組むことで、より良い身体になることができるのです。
まずは「身体にダメージを与えるもの」と「回復を促すもの」に分けた図を下に示します。
身体にダメージを与えるもの

- 肉体的なダメージ
- 仕事、運動、過剰な食事、アルコールなどによるもの
- 精神的なダメージ
- 人間関係、仕事などによるもの
- 病気によるダメージ
- ウイルスや菌などによるもの
- 環境によるダメージ
- 季節の変わり目、気温などによるもの
などがあります。
身体の回復を促すもの

- 栄養
- 睡眠
これらのダメージが身体に蓄積し回復よりも上回ってしまうと、身体は疲労を感じてしまいます。逆に回復がダメージを上回っている場合、身体は快適に動くことができます(下図のようなイメージ)。

そのため、常に回復がダメージを上回っていることが大切になります。
ダメージを小さくするか回復を高めるかすることにより、身体は回復に傾きます。少しでもダメージを小さくするため、各ダメージを意識的に小さくできるような生活をしてみましょう。
ただ、日々の生活でなかなか変えることができない場合が多いため、個人的には回復の役割を担う栄養と睡眠を大きくすることをおすすめします。
栄養については別の記事で説明しているので、ここでは睡眠についてお話ししたいと思います。
睡眠について

ここでは「睡眠の効果」、「理想の睡眠時間」、「睡眠の質を良くするための方法」の3つについて簡単に説明します。
1、睡眠の効果

- 記憶の定着と整理
- 自律神経の機能を調整
- 脳の疲労を回復
- 肉体の疲労を回復
などなど、ほぼ身体のすべてを調整、回復することができます。
2、理想の睡眠時間

理想の睡眠時間とは?よく7時間が良いと聞いたことはありませんか?実はこれには個人差があり、またその“個人”というのも年齢(※若い人ほど睡眠時間が長い)、疲労の度合いによって理想とされる睡眠時間が変わってきます。
そのため、明確な時間ではなくその人の生活における感じ方で判断すると良いでしょう。
感じ方と判断の仕方
- 1日を通して特に眠気を感じずに生活できている=睡眠が足りている。
- 起床時に疲労感がなくスッキリしている=睡眠が足りている。
- 休日に平日よりも寝てしまう=睡眠が足りていない。
- 意識を失うように寝てしまう、いつ寝たか分からない=睡眠が足りていない。
いかがでしょうか。
ご自分の睡眠を感じ、このように判断することで睡眠が足りているかどうかがわかります。
例え睡眠時間が変わらなくても睡眠の質が変化することにより感じ方が変わることもあります。
3、睡眠の質をよくするための方法

睡眠の質は「入眠の時間」と「睡眠の深さ」で決まると考えた上でご案内します。
入眠の時間
- 一般的に10分以内に眠れれば「寝つきが良い」
- 眠るのに30分以上かかる場合は「寝つきが悪い」
とされています。
睡眠の深さ

睡眠において人はレム睡眠とノンレム睡眠の2つの睡眠パターンを持っていて、それを交互に行い眠っています。
このノンレム睡眠の部分が短くなると睡眠が浅いと言われています。
また、このような状態は中途覚醒を起こし、夜中に目が覚めてしまうなどといった状態にも陥ります。
上図のように起床に近づくにつれて段々ノンレム睡眠の深さが浅くなり、レム睡眠の割合が多くなる。
つまり、入眠の時間が10分以内でノンレム睡眠の部分もしっかりとつくる睡眠が質の良い睡眠であると考えています(個人的な考え方です)。
それでは次に、睡眠の質を良くする方法をお伝えします。

この7つを意識して生活に取り入れていただけると睡眠の質が上がります。
以下を一緒に確認していきましょう。
光

光は入眠にも睡眠の深さにも関係しています。入眠においては、眠りを誘うホルモンであるメラトニンが関係しています。(このホルモンはいつも眠りにつく時間の2~3時間前から分泌されます)
寝る前の強い光はこのメラトニンの分泌量を減らしてしまうことがわかっています。そのため入眠に影響が出てしまうのです。
対策として、寝る2~3時間前から部屋の明かりを電球色にすると良いでしょう。また上から光が注ぐ形ではなく、スタンドなどを使って局所的な明かりにすることで目に入る光源の量を減らすことができ効果的です。
携帯電話などに使われているブルーライトもメラトニンの分泌量を減らしてしまいます。
そのため眠る前はなるべく使わないようにするか、ブルーライトをカットする眼鏡などを使うと良いでしょう。
睡眠の深さにおいては、眠る部屋が明るいと睡眠を浅くしてしまうことがわかっています。まぶたを閉じていてもまぶたを通して光が入ってしまい、その光で脳が刺激され睡眠に影響を及ぼしてしまうからです。
対策として、部屋の照明を暗くして眠ると良いでしょう。しかし、普段明るい環境で寝ていた人がいきなり暗い環境になると眠れなくなることがあります。その場合は少しずつ明るさ調節し、暗い環境に慣れていくと良いでしょう。
室温と体温

まずは室温についてお話しします。
いちばん睡眠に適した環境は、室温26℃、湿度50~60%ぐらいだと言われています。そのため、暑すぎる場合や寒すぎる場合ともに睡眠を浅くしてしまうのです。
特に夏場は我慢せず、適度にエアコンを使用すると良いでしょう。
次は体温についてお話しします。
人は寝る前から少しずつ体温が低下していきます(末梢の皮膚血管が拡がることにより手足から熱が外に逃げてしまうからです)。
つまり、体温がしっかりと下がるようにすると入眠しやすくなるということです。そのため、眠る2~3時間前に入浴をして体温を上げておくと良いでしょう。
人は体温が上がると下げようとする機能があります。よって体温が下がりやすくなる=入眠しやすくなるわけです。
運動

適度な運動は入眠を早め、睡眠を深くしてくれる作用があることがわかっています。
寝具

まくらの高さは睡眠の深さに関係してきます(高さが合わないと悪いと睡眠が浅くなる)。まくらが高すぎると気道を塞ぎ、呼吸がスムーズにできずに睡眠を妨げてしまいます。
まくらが低いと肩が邪魔になり、寝返りが打ちにくくなります。また、横向きの状態になったときに首が傾いてしまい、睡眠に悪い影響を与えてしまうのです。
敷物にもこだわってみましょう。
ポイントは「固すぎず、柔らかすぎず」いちばん重い腰が適度に沈み、身体がくの字にならない固さがベストだと言われています。
柔らかいといちばん重い腰が下に沈み込んでしまうため、身体がくの字になり首が反ってしまい、あまり良くありません。固すぎると腰が沈み込まないため逆に腰を反ってしまい、腰への負担が大きくなってしまいます。
音

音があると脳に刺激が入ってしまうため、眠りが浅くなってしまいます。そのため睡眠時はなるべく音がない状態を作ることが大切です。
ストレッチ&呼吸

ストレッチは身体をリラックスさせる作用があり、入眠しやすくなると考えられます。個人的には特に背骨周辺をストレッチすると効果的だと考えています。
呼吸は自律神経と深い関わりがあり、息を吸うほうは身体の緊張と関わりが深い交感神経を刺激します。逆に息を吐くほうはリラックスを生み出す副交感神経が活性化します。
例えば、緊張するような場面では息を吐くと良い、と言われたことはありませんか?
人は経験からそのような行動に至ります。そのため、リラックスを目的にしたストレッチでは息を吐くほうを少し長めに行うと良いでしょう。
食事

食事においては、まずバランスの良い食事を心がけましょう。
先ほどお話したメラトニンは、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを利用して作られるからです。
また、睡眠2~3時間前には食事を済ませておくと良いでしょう。食べてからすぐ寝てしまうとそれを消化するために寝ている最中も消化活動が行われ、睡眠が浅くなってしまいます。
これが難しい場合は、睡眠直前の食事量を減らしたり、油っこいものを避けて少しでも消化しやすいものを食べると良いでしょう。
アルコールにおいては、入眠を良くするために飲むという方が多いのですが、アルコールを摂ると睡眠が浅くなるということもわかっています。そのためなるべく控えるようにしましょう。
飲む場合は、深酒しないように心がけると良いでしょう。

心がけることいっぱい…



できることから始めましょう。
いかがでしたでしょうか。
食習慣同様、いきなり全てを改善しようとすると大変かと思います。
できることから少しずつ試してみてください。

